ビームスクリエイティブ オリジナルのキャラクターでIPビジネスを強化

2025/07/10 06:25 更新NEW!


入江プロデューサー

 ビームスは子会社のビームスクリエイティブを通じてIP(知的財産)ビジネス強化に着手した。自社で権利を所有するオリジナルのキャラクターを開発し、カプセルトイ、アパレル分野で商品化された。今後もキャラクターの認知を広げ、ライセンス利用を望む企業を増やす考えだ。

(柏木均之)

 ビームスクリエイティブの入江和宏プロデューサーがIPビジネスの可能性に着目し、オリジナルキャラクターの開発に着手した。社内デザイナーの協力を得て、22年にツキノワグマをモチーフにしたキャラクター「ツッキー」を開発した。

 22、23年春夏はビームスのアウトレットレーベル向けのTシャツを企画、販売、24年は様々なキャラクターやブランドが集まる展示会ライセンシングジャパンに出展、カプセルトイ向けにツッキーが採用された。

ライセンシングジャパンに出展するなど認知拡大にも取り組んでいる

 25年はクレーンゲームのぬいぐるみ、フィンランドのアパレルブランド「ピュアウェイスト」にも採用された。今後もカプセルトイやアミューズメント施設向けのグッズで採用が決まっているほか、雑貨店との協業なども予定している。

 ツッキーは、ファッションやサブカルチャーに関心度の高い20代以上の大人に向けたキャラクターとしてファンを増やす考えだ。このため、公式インスタグラムではプロフィールを「お酒と美味(おい)しいもの、流行(はや)り物が好きで趣味が多く、東京在住」に設定し、この内容に沿って商品情報以外に街歩きやグルメなどの情報発信も行うようにしている。

 今後は若者が集まるライブイベントへの協賛なども行い、キャラクターの知名度を上げながら、ライセンス利用のカテゴリーを広げていく。

 ビームスは21年の組織再編でBtoB(企業間取引)の対外窓口をビームスクリエイティブに一本化し、小売り以外の事業による収益拡大に着手した。ビームスの名前を使わないブランド開発にも力を入れており、IP事業はその一環だ。



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事