《私のビジネス日記帳》店は舞台、売り場が原点 プラザスタイルカンパニー 鈴木努

2024/10/16 06:25 更新


 メンズファッション誌が好きで、様々な飲食店で接客のバイトをしてセール初日に並びDCブランドを買う高校生でした。大好きな服と接客の仕事がしたくて、憧れのブランドを運営するファイブフォックスに新卒で入社。横浜のメンズ店に配属され1年で仕事の流れをつかみ、直談判して19歳で店長に。毎月予算を達成し2年後に渋谷の大型店、翌年に新宿の一番店の店長を任されました。

 メンズスーツがルーズから細身に変わる潮目を敏感に捉え、お客様に提案しました。店頭在庫が切れると閉店後に倉庫に行き翌日の商品を確保。売り上げが悪かった日も残って照明や什器の向きを変えたりと、忙しかったけど楽しかったですね。

 23歳で本社に異動し、メンズ主力ブランドのVMD担当に。約130店の視察で全国を飛び回り海外出張も増え、ミラノで見た最新スタイルを髪型からまねして各店に広めたことも。若手に好機をくれる会社で1年後にヘッドトレーナー、その後、関西や九州の支店長も務めレディスや家族向け業態の商品や店舗運営、経営も学びました。

 入社以来たたき込まれたのが「笑顔、あいさつ、おたたみ」。店は舞台。演じるスタッフは俳優。メイクや立ち居振る舞いにも配慮し、売り場は整理整とんにこだわり大道具の段ボールは見せないなど、ここで身に着けたことが原点だと感じています。

(プラザスタイルカンパニー エグゼクティブプレジデント 鈴木努)

 「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。

関連キーワード私のビジネス日記帳



この記事に関連する記事