キャンプ用品メーカー各社は24年新作で、新たなカテゴリーに果敢に挑戦する。マーケットは調整局面が続くが、キャンプ場はにぎわっており、滞留する流通在庫が解消されれば、再び成長軌道に乗る可能性がある。その時に備えて各社は新機軸の提案を強める。
(杉江潤平)
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「ムラコ」(製造・販売はシンワ)は24年、初めてアウトドアチェアとスツールを出す。金属フレームをクロスさせ、安定性に優れる。背もたれとひじ掛けに使うナイロンテープが体にフィットするのが特徴。祖業である金属加工技術のノウハウを生かし、ポール接続部にはネジなどが前側から見えない作りになっている。全体にクリーンな印象があり、ムラコのテントにも良く合う。商品名は設計者のイニシャルを採用した。スツールが「YK01」(税込み2万9700円)、椅子が「YK02」(4万6200円)。アウトドアチェアというと、既存のマーケットでは「ヘリノックス」が圧倒的なシェアを誇るが、「キャンプの総合ブランドを目指す上で欠かせないアイテム」(シンワ)として、独自開発した。
「キャプテンスタッグ」(キャプテンスタッグ)は、山小屋のような形状のロッジテントを販売する。同アイテムは90年代に一大ブームとなり、同社としてもかなり手掛けたものだ。ここ数シーズンの昭和レトロのトレンドを受け、ビンテージカラーを採り入れて復活させた。