《決算発表から》蝶理迫田竜之社長 将来への布石

2024/10/31 06:28 更新


迫田社長

 中間期で経常利益段階以下は増益だったが販売・管理費が前年同期と比べ12.8%増え、営業減益だった。「事業は順調に伸びてきたが5年後、10年後を考えると社会の激しい変化についていけるのだろうか」と懸念する。「コストが先行しても大阪本社を新しくしたり、給与、賞与を増やして人材に投資するなどで持続的に成長し選ばれる会社になる」との考えを強調する。

【関連記事】蝶理・テキスタイル部 中東向けが好調 欧州は環境配慮型を充実

 中間期の投資活動によるキャッシュフローは基幹システム導入に伴う無形固定資産の取得などはあったが保有株式の売却により2億円のプラス。「将来の成長に向け、伸びる分野に積極投資する。失敗を恐れず挑戦する環境を作りたい。そのためにもリスクマネジメントチームを作ってリスクを見える化し、新事業に挑戦していく」と繊維や化学品で環境配慮を切り口にした投資を強める。

 グローバル事業の拡大も鍵。中間期でも国内と輸入の売上高合計は減ったが、輸出、海外売上高の合計は伸びた。中心の中国、進出している東南アジアに加えてインド、「さらにその先の新興国でも次の成長を目指す必要がある」と人口増加が見込める地域への進出も視野に入れる。

関連キーワードピックアップニュース



この記事に関連する記事