デザイナーやプレス含め、6人でブランドを運営している。唯一のEC担当である太田栞さんは、大手アパレル2社で販売を2年とEC運用を8年経験し、22年4月に「アウラアイラ」を手掛けるコードナインへ入社した。間もなく1年が経つが、すでに実績を上げている。22年2月期のEC売り上げは、前期比約10%増で着地する見通しだ。
――注力したことは。
接客チャット「チャネルトーク」を活用し、リアルでのチャット対応を始めました。現在、約80の卸先がありますが、直営店はなく、試着できないデメリットを克服するためです。これによってサイズで悩まれた方が扱い店舗を探して、店に行くのではなく、チャットで解決し、自社ECで購入してくれるようになりました。
問い合わせ内容は様々なところに反映しています。まず身長の低いお客様が多いことがわかったので、EC限定でさらに小柄な方向けのサイズを販売しました。アイコンのジャンパースカートの中で、特に人気が高かった商品です。コアなファンがいるブランドなので、喜んでくれるのではと思いました。身長別のスタッフスタイリングなども更新頻度を週1度に上げました。
――従来行っていた流れも整理。
先行予約を受け付けた商品は、発売時期になると商品ページをいったん非公開にしていたので、露出時間を長くしました。その分、先行予約で購入された方にはポイントを付与する特典を付けて販売したところ、22年秋冬物はプロパー消化率が高まりました。メディアへの貸し出しも増え、着用効果も得られました。
――少数精鋭ならではのやりがい、難しさは。
企画会議に全社員が出席し、絵型を見ながらそれぞれの立場で意見を出し合います。私の場合、ECでは売りにくい、売れないなど。ECのことはすべて一人で行わなければなりませんが、これまでの経験も生きて充実しています。企画会議がおもしろいので、動画で撮って制作過程を見せるのもいいなと考えています。