5月のある日曜日。名古屋市内の商業施設の期間限定スペースには、ブランドバッグなどを持ち込む女性や夫婦の姿があった。壁には「高価買取」の文字が踊る。23年のメルカリの調査によれば、日本人の家庭に眠る不用品の総額は66兆7000億円。国内のリユース企業は売り上げの原資である十分な在庫の確保を目指し、イベントや買い取り専門店の出店を強化、「隠れ資産」をめぐる買い取り合戦を繰り広げている。
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生活動線上に
ブランドリユース大手のコメ兵ホールディングスは、前期(24年3月期)の連結売上高が初めて1000億円を上回った。成長を後押しするのが、好調な買い取りだ。個人の買い取り額は前期比40%増の612億円。潤沢な在庫を売り上げに変えていった。
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