ファーストリテイリングが国内社員の報酬を引き上げ 新人店長は月収39万円に

2023/01/12 06:25 更新


 ファーストリテイリングは3月に国内従業員の報酬を引き上げる。人材への投資強化として世界各地で報酬改定を進めており、海外に比べ低い水準の日本の報酬を数%~40%引き上げる。成長意欲や能力のある従業員に公平な報酬を支払うことで世界水準の競争力と成長力を強化する考えだ。

 改定によって新入社員の初任給25万5000円を30万円に、入社1~2年目で就任する新人店長の月収29万円を39万円に引き上げる。新入社員の年収は18%、新人店長は36%アップすることになる。その他の従業員も年収は数%~約40%引き上げる。

 組織運営の実態に合わせて従来の役職手当などは取りやめ、それぞれの報酬は基本給と各期の業績成果によって決まる賞与などで構成する。グローバル共通のグレードの基準を業務実績や成果、組織に貢献する能力、成長意欲、成長性などの視点から改めて明確にし、上司だけでなく経営層や人事部も評価に関わり、公平な評価を目指す。

 国内店舗の準社員(パート)とアルバイトの時給も22年9月に改定した。職責や能力に応じてふさわしい報酬を支払う。店舗スタッフから店長や経営者になるキャリアパスは維持するが、販売専門職として個店や全社に貢献できる人材も評価、育成する。

 報酬改定だけでなく、各国・地域の本部がグローバルで現場と連携し、問題解決を推進しやすい組織や働き方、フラットで機動性が高い組織構造、社員が一つのチームとして解決策の実行に取り組む風土づくりも進める。



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