フェリシモ(神戸市)は12月17日、阪神・淡路大震災の被災企業10社とともに、災害対応食品セット「備蓄でお守りKOBE BOX2」を発売した。来年1月に、同震災から30年を迎える節目となり、震災を経験した神戸からローリングストックの文化を広めたいという。併せて災害時に対応する防寒衛生グッズのセットも発売した。
同社は、震災の95年に大阪市から神戸市に移転した。その後、一貫して防災関連事業に取り組んできた。今回の備蓄食品ボックスは、「震災を体験した企業の協力を得て、防災の大切さを伝えていこうと開発した」と矢崎和彦社長は話す。
参加した企業はケンミン食品、ネスレ日本、エム・シー・シー食品、神明、山垣畜産など10社。各社の製品をコンパクトなボックスに入れた。3食分とおやつで税抜き価格は3200円。必要な食品を使いながら備えるローリングストックを広めるのが最大の目的だ。被災者の声をもとにしたメニューとし、防災を考えるギフトも意識した。賞味期限前にアラートを発信し、無駄が出ないようにする。
寒冷期の被災に備えるグッズのセットは防寒、衛生を意識した15アイテムを揃えたもの。ヘッドライト付きニットキャップ、ベストにもなる中わた入りマフラー、吸湿発熱素材を使った腹巻、起毛素材のブランケット、コンパクトにした衛生用品などを入れている。