子供服のF・O・インターナショナルは、SPA(製造小売業)業態「アプレレクール」で企画したオリジナルのクマ「タイニーベアー」の商品に手応えを得ている。21年8月に販売を開始し、アパレル、雑貨ともに反応が良く、22年5月末までで1億2000万円を売り上げている。
ブランド自体は110、120サイズが主力だが、ベビーの時からブランドに親しんでもらうため、新米ママ層である20代後半~30代前半の獲得を目的とした。競合ブランドよりもインスタグラムのフォロワー数が少ないことが課題のため、印象に残りやすいキャラクターの開発に着手。単に子供受けするものでなく、ママ自らが選びたくなり、SNSに投稿したくなるものとして、ブラウンの落ち着いた色のタイニーベアーを企画した。
タイニーベアーは、郵便屋が配り忘れてしまった贈り物という設定。実店舗ではストーリーを書いた本型のPOP(店頭広告)を展示したり、ステッカーを配布して訴求している。デジタル上でも、アニメーションを流したり、LINEスタンプを開発。その世界を含めて愛されるキャラクターとして育成する。
商品はロンパースや靴下、弁当箱、ぬいぐるみなど幅広い。クリスマス商戦に合わせた商品では、クマになりきれるボアのサロペットがヒットした。アパレルと雑貨の売り上げ比率は半々。
発案、キャラクターデザイン、ストーリー設定、PRに至るまで全て社内で手がけたことも自信になっている。今後はタイニーベアーの商品を集めた期間限定店も予定している。