25年11月に新たにジュエリーブランド「ガルブ」を立ち上げ、6月初旬まで渋谷パルコで初の期間限定店を出店した。人気バッグブランド「ノリエノモト」も手掛け、若年層を中心にSNSでの発信も注目の存在だ。共に曲線を特徴とする両ブランドの、デザインの原点について尋ねた。
(中村維)
もともと、服のパタンナーになりたいと思っていました。いろんな物を縫っていると、マチ針が曲がることがありますよね。通っていた学校では、曲がったマチ針を針供養して捨てましょうと、専用の箱が置いてありました。私も、曲がったマチ針をガムテープにまとめて、集合体みたいにしていたのですが、それがきれいだなと。この曲線美を何かに入れてみたい。けれど、服だとキャンバスが大きすぎる。そこで思いついたのがかばんでした。物を入れて運ぶ機能性と、曲線美の化学反応が面白いと思って。それが6年前です。
ジュエリーを始めたのは、曲線美を追求するキャンバスをもっと小さくしてみたかったから。かばんは、ミリ単位でデザインを修正しますが、ジュエリーは、コンマ数ミリの世界。どこまで追求するか迷うこともありますが、そこが楽しい。置いた時と身に着けた時に見え方が変わるのも面白くて、こだわっています。
私は今30歳ですが、自分の世代はスターリングシルバーを良い物として買ってきました。その世代に向けて、より幅広いものを届けられればとK18やプラチナも使っています。販売の中心はECで、不定期に消費者向けの予約制の販売会を開いてきました。カップルや親子での来場が多く、成人の日の記念や、エンゲージリングの代わりにネックレスを購入される方もいます。
新作のリングは、アルファベットをモチーフにしました。面白いと感じた文字は、太い物も作っています。好奇心は大事にしています。そのワクワクをお客様にも感じて頂けるから。SNSでは、こんなチャレンジをしているよと、作っている途中も常に発信しています。物作りの楽しさを伝えたいし、共鳴し合う感じがブランドを大きくしてくれたとの思いがあります。

