「ジャンポール・ゴルチエ」 新クリエイティブ・ディレクターにデュラン・ランティンク氏

2025/04/15 16:55 更新NEW!


デュラン・ランティンク氏 ⒸWalter Pfeiffer

 【パリ=松井孝予通信員】メゾン「ジャンポール・ゴルチエ」は4月15日、デュラン・ランティンクが新たなクリエイティブ・ディレクターに就任したと発表した。初のプレタポルテコレクションは9月のパリ・ファッションウィークで、来年1月にはオートクチュール・コレクションを披露する。

 同メゾンは20年に創業者のジャンポール・ゴルチエの引退後、毎シーズン異なるデザイナーに白紙委任する形でクチュールコレクションを継続してきた。今回のランティンクの就任により、この実験的体制は幕を下ろし、常任のディレクター体制に移行する。これにより、休止していたプレタポルテラインが本格的に再始動する。

 オランダ出身のランティンクは、23年にパリでコレクションを発表し、独創的な構造とアップサイクル素材を用いた作品で注目を集めた。ジャンポール・ゴルチエは「彼には私の若い頃のようなエネルギーと大胆さ、そして服を通じて遊ぶ精神がある。モード界の型破りな風雲児(アンファン・テリブル)の新たな登場だ」と歓迎のコメントを寄せた。

 ランティンクは「ゴルチエは、表現の自由を開いた世代の天才。ラディカルなビジョンと唯一無二のクラフツマンシップが融合したブランドだ」と語る。

 ゴルチエは現在、スペインのプーチ・グループ傘下にあり、今回の人事はグローバル展開の再構築に向けた戦略的な一手とも受け取られる。

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