アルファが運営するセレクトショップ「グラフペーパー青山」は、創立10周年を機に10月中旬に2階をリニューアルした。
クリエイティブディレクターの南貴之さんが大事にするのは、お客さんに向き合って「コミュニケーションを取る」こと。店内の壁面に、ガラスのウインドーで仕切った展示空間をしつらえた。洋服、ビンテージの椅子やオーディオ、陶器のオブジェなど様々なモノが並ぶ。全て売り物だが、最初は照明が消されて中は見えない。来店客はスタッフに声をかけて、照明をつけてもらい、購入したいものを取り出してもらうコミュニケーションがおのずと必要になる。
この販売スタイルは、オランダのミュージアム「デポ・ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン」の収蔵室にヒントを得て考えたという。来館者自身が、照明をつけることでガラス越しに作品を鑑賞できる。「すべてのものを並列に」見せる同店のコンセプトにも通じている。