ジーユーは7月、服の作り方、売り方に関する新たなコンセプト「ワントゥーメニーワードローブ」を発表した。20~21年秋冬物から、旬の服が季節や着用シーンを問わず、長く着回せることを訴求する。消費者の要望や期待に沿った試みだ。同社にとっても効率的な販売が可能で、サステイナブル(持続可能)でもある。「お客様や社会との三方良しを目指した取り組み」(柚木治社長)だ。新コンセプトの背景から、今後の課題や展望までを聞いた。
(友森克樹)
客、社会と三方良しに
今、ファッションが不要不急であるというような論評がありますが、私はそうじゃないと実感しています。20年3~5月のEC売上高は前年同期の2倍。6月の既存店売上高は前年同月比16.4%増で想定を上回る回復でした。一貫して売れていたのはトレンドファッションで、その構成比は高かったです。腰回りが楽なワンピースやゆったりはけるシェフパンツなど、着心地に配慮したトレンド品が好調でした。
一方、ファッションにはあまりお金をかけられない、かけずに楽しみたい。そうしたニーズは高まっています。そして現代人はとても忙しい。サステイナブルの重要性も高まっている。こうした現状を踏まえ、新コンセプトの提案に至りました。旬の商品が着こなし次第で季節を問わず、長期間にわたって楽しめることを発信します。
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