ホームエコノミクスエクスペリメント(名古屋)は、ファッションとアートの良さを兼ね備えたアップサイクルの日用品を制作・販売し、老若男女問わず人気を集めている。男女2人組ユニットによるアートプロジェクトで、20年の立ち上げ以降、ギャラリーやセレクトショップ30カ所以上での販売を通じて認知を拡大。展示会では、多い時で1000個以上を揃え、会期中に8割近く売り切る人気ぶりだ。国内外のアパレルショップやメーカーから、出店や協業の依頼が舞い込んでいる。
(森田桃子)
服を選ぶように楽しむアート
リサイクルショップやのみの市などで出合った廃棄寸前の家具や建築廃材を使い、一点物のライトやスツール、花器やミラー、灰皿のほか、オリジナルファブリックで作った布団カバーやクッションなど、「人間生活に関する全てのもの」を対象に制作、販売する。価格はグラスで2500円から、高価なものでテーブルなどが10万円ほど。
手掛けるのは高崎麻友美さんと出口翔さん。19年ごろから共同でアート作品の製作を始めたが、コロナ禍に襲われた。巡回展などが中止になり、ステイホームを余儀なくされる中、家の中にあるものに目が向き、実用品を通じて「生活を豊かにしたい」と考えるようになった。廃棄寸前のものに新たな価値を加え、特別感のある一点物を大切に使ってほしいとの環境への意識も重なり、20年にプロジェクトが動き出した。
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