90年代後半から00年代にかけて、本紙にストリートスナップの記事をたびたび掲載していました。30年近く前の、都会の一瞬を切り取っただけの記事ではありますが、その背景を店や企業に取材し、ときには売り上げなどの数字も入れていて、当時の商売の動きも少しわかります。“平成リバイバル”など様々なレトロが注目を集めている昨今、改めて読み返すことで、ビジネスに通じるヒントが見えてくるかもしれません。ベテラン記者が振り返ります。
※本文は読みやすく直しています。社名やブランド名などは原文のまま掲載します。
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男のゆかたは〝ビンテージ〟 おさがり、形見で渋くキメる
2001年8月11日付

「オヤジのおさがり」「帯も下駄(げた)も全部おじいちゃんの形見」――渋いゆかた姿の男性が増えている。といっても、花火大会でのこと。着ているゆかたも〝ビンテージ物〟が多い。普段はストリートスタイルでカッコよくキメていそうな若い人たちだ。
女性のゆかたブームに比べて男性の方の盛り上がりはいま一つ。着ている人に聞いても、「買った」という答えは少なかった。メーカーの市田でもメンズゆかたは「足踏み状態」だ。「一揃い買うと数万円になってしまう。女性ならファッションとしてお金を出すが、男性はそこまでしてゆかたを着ようと思わないのでは」という。
それでも彼女と一緒にゆかたを着たい、というおしゃれな男は増えているようだ。キンパ(金髪)にピアス、エスニックのネックレスなどとさりげなく合わせているが、とんでもないスタイルはなく、みんなシブーイ正統派。一時期ギャル男くんたちのブームになった甚平は思ったほど多くなく、どうせ着るなら本格志向、という流れが見える。家族のお下がりが多いが、急きょ量販店で買ったという男の子や百貨店の呉服売り場で奮発した、という男性もいた。
(神宮外苑花火大会で)
《記者メモ》
夏は水着だけでなく、毎年、花火大会でゆかた取材をしていました。この少し前に女性のゆかたスナップを掲載しており、それもクラシック返りが切り口になっています。
(赤間りか)
