「エルメス」は10月24日、東京・銀座の旗艦店などを舞台に、一夜限りのイベント「エルメス・ギンザ・コーリング」を開催した。メンズのファッションショーをはじめ、さまざまなコンテンツを盛り込んだパーティーを企画し、約450人が来場した。
ショーの舞台は、銀座店が面するソニー通りと店内。メンズのアーティスティックディレクターのヴェロニク・ニシャニアンが東京のために特別編集した24年秋冬メンズコレクションを披露した。銀座店を象徴するガラスブロックのファサードの脇から歩き始めたモデルは、椅子がずらりと並ぶ店の2~4階を巡りながらルックを見せた。
揃ったのは、シックなグレーやカーキで彩ったスタンダードスタイル。馬具をモチーフにしたスカーフ地のジップアップブルゾンやヘアカーフのテーラードコートなど、エルメスらしい素材を使ったアウターが目を引く。グラデーションのカーディガンにヘリンボーンのコートなど、ベーシックカラーの濃淡で表情豊かに表現した。東京で活躍する俳優やアーティストらがモデルとして参加した。
ショーの後は銀座店の隣、25年1月に開業予定の銀座ソニーパークでパーティーを開催。1階のステージではミュージシャンの細野晴臣さんのライブ、地下から屋上のルーフトップガーデンまでの各フロアではフォトブースやタトゥーコーナーといった企画で盛り上げた。
銀座の数寄屋橋交差点の喧騒(けんそう)が感じられる空間で、エルメスジャポンの有賀昌男社長は「銀座を見直すいい機会になったかなと思う」と語った。