6月に開催されたパリ国際ランジェリー展に、日本から唯一、ひこね繊維協同組合のランジェリーブランド「キュコネ」が出展した。日本の「可愛い」をコンセプトに、今年1月展に初出展。ロリータランジェリーのキュートさは欧米のバイヤーやプレスに「これまで見たことがない」驚きを与え、欧州を中心に取引先を獲得。大きな1歩を踏み出している。
コロナ禍後の欧州市場観察を目的に連続2度目となる出展。前作のスイートを裏切るようなモノクロームのブラジャーとショーツ、べビードールを披露した。クチュール風レースのフリルとリボンの可愛い〝小悪魔〟コレクションだ。テイスト、品質、価格のバランスは市場で希少性があり、初日から高い関心を集め、次回23年1月展への弾みをつけた。
同協同組合は、このランジェリー展がコロナ禍で2年半休止の間、フランスの販売代理店と契約して独自の欧州プラットフォームを立ち上げるなど販路拡大を進めている。また、昨年から出展している日本のポップカルチャーの見本市「リヨン・ジャパンタッチ」でも採算が見えてきたという。(パリ=松井孝予通信員)