インターファクトリーは1月17日、スタートアップから中規模EC事業者を対象にしたECプラットフォームの新サービス「ebisumart zero」(エビスマートゼロ)の提供を開始した。これまで中~大規模事業者向けに提供していた「エビスマート」のノウハウを生かし、対象顧客を拡大する。将来的にはECの年間GMV(流通総額)100億円以上のハイエンド向けも開始する計画で、「EC構築市場を網羅し、一気通貫で事業の成長を支援できるプラットフォームを提供していく」考えだ。
エビスマートゼロはECサイトを手軽に作成できるASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)型カートシステムの強みを持ちつつ、在庫連携などの業務効率化や、自由度の高いサイトデザインを可能にするクラウドコマースプラットフォーム。累計700サイト以上の導入実績のあるエビスマートのセキュリティー基準も担保する。
エビスマートと比較して「費用を大幅に抑えてスモールスタートできる」のが特徴だ。初期費用10万円から、月額5万円からで利用できる。事業規模が拡大すれば「エビスマート」にスムーズに移行できるメリットもある。定期的なアップデートで常に最新・最適な機能とセキュリティー環境を利用できるほか、様々な業種業界に合わせた専用デザインテンプレートを揃える。
想定ターゲット層は、エビスマートがGMV1億~100億円の事業者に設定しているのに対し、エビスマートゼロは1000万~1億円を見込んでいる。簡易的なネットショップを作成して自社ECの売り上げを拡大し、より業務効率化や自由度の高いサイトデザインができるECプラットフォームへと成長を目指している事業者にアプローチする考えだ。
既存のエビスマートの導入企業はアパレルも多く、「新規でECを構築したい」「売り上げ拡大に伴ってECプラットフォームを変更したいが、データ移行や慣れない作業が不安」という相談が増えていたという。そこで「コストメリットがあると同時に、事業の成長に伴ってスムーズに最適なプラットフォームに移行できるサービスが求められている」(高橋亮人執行役員システムソリューション部部長)とし、エビスマートゼロの開発に至った。
エビスマートゼロの導入企業が利用できるデザインテンプレートやアプリを外部企業が提供できる仕組みとして、パートナー企業とのアライアンスを組んだ販売体制も22年中に構築していく考えだ。また、同社が提供している、国内のECを熟知したコンサルタントによる支援サービス「ビジネスグローアップサポート」の強みを生かし、エビスマートゼロを導入した事業者の成長も支援していく。