インティメイトアパレル関連のOEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)企業、素材・レース・資材メーカーなどが出展する「アンテルフィリエール上海」が中国・上海の上海エキシビションセンターで10月に開催された。20周年となる今年、同展には158社が出展。約半数が新規出展で活気をもたらした。以前は日本企業の出展もあったが今年はなかった。韓国、ロシア、インド、タイ、オーストラリア、イギリス、日本、マレーシアなど39カ国・地域から4748人が来場し、前年より16%増えた。
会場では、「アンテルフィリエールパリ」同様、インティメイト・ボディーファッションに特化したコンサルティング会社のコンセプトパリと連携したトレンドフォーラムゾーンが設置された。ほかにもセルロース繊維メーカーのレンチングなどと連携したサステイナブルゾーンが設けられ、11のオフラインセミナーが催された。
セミナー内容は26年春夏トレンド、中国の下着市場の最新情報、人間工学と組み合わせたスポーツウェアデザインなど多岐にわたった。また、東華大学や香港理工大学の学生による作品も展示されるなど教育機関との連携も図った。
同展では、強いアイデンティティーを持ち、業界に新風を吹き込む存在となるブランドを選ぶ「ヤングレーベルアワーズ」を例年実施しており、今年は6ブランドがエントリー。審査の結果、1位は中国の大手メーカー愛慕グループが21年にスタートした「アイム・チョワン」、2位は日本の「アロマティック」、3位は同じく「ラ・シレーヌ」が受賞した。
これまで、日本ブランドが3位に入賞したことはあったが、2位に入賞するのも、2位・3位同時入賞するのも初めて。審査員の1人であり同展のマネージングディレクターでもある胡禕さんは、受賞した日本ブランドについて、「両ブランドともグローバルに通用する独創的なデザイン。アロマティックは直接肌に、身につけるにふさわしい最高品質かつ機能的な素材を使用していることに審査員一同、感銘を受けた。ラ・シレーヌは若々しさが存分に感じられた」と評価した。
(ライター・川原好恵)