ジェイドグループ 中長期ビジョンを刷新 M&A、越境ECさらに強化

2024/04/18 06:28 更新


 ジェイドグループは、24年1~3月にかけて株式取得したマガシーク、ブランデリ、ファシネイト、TCBジーンズの4社のM&A(企業の合併・買収)を経て、中長期の経営戦略を刷新した。かねてから掲げる「30年度に取扱高1000億円、営業利益100億円」に向けたロードマップとして、24年度は取扱高550億円(前期比91.7%増)、25年度には大幅増益を見込み、26年度以降、越境ECや更なるM&Aを経て、目標達成を目指す。

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 取扱高の内訳は、ECモール事業で24年度(25年2月期)が300億円(23年度実績156億円)、30年度520億円、BtoB(企業間取引)のプラットフォーム事業24年度190億円(73億円)、30年度330億円、「リーボック」などブランド事業で24年度60億円(57億円)、30年度150億円としている。

 ECモール事業は、品揃え、販促、UI(ユーザーインターフェイス)・UX(顧客体験)を引き続き強化する。また、プラットフォームサービスの在庫シェアリング効果を活用することで、有機的な成長を促進。NTTドコモとの業務提携による集客力向上、伊藤忠商事との業務提携による品揃えの拡充による成長も見込む。加えて、ブランドの買収により、当該ブランドのロコンド売り上げを伸ばす。

 越境EC売り上げの割合が高いファシネイトとTCBジーンズのノウハウを活用し、同市場をグループとしても育成する。

 プラットフォーム事業は自社EC支援、物流支援などを軸としながら顧客利便性を高めることでOMO(オンラインとオフラインの融合)をサポート。伊藤忠との業務提携を通じ、マガシークが行っていたECサポートも継続するため取扱高が拡大する。

 ブランド事業では、リーボックは協業も含めた販促強化や販路拡大により成長を図る。また、リーボックの取り扱いによってブランドのPMI(経営統合プロセス)が確立されたため、ブランドの更なる買収を進める。

 24年度はPMIの途上にあるため、営業利益は17億円(前期比0.9%増)と、前年並みを見込むが、25年度には35億~40億円、30年度に100億円を目指す。



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