ジュエリーメーカー・卸の新作 語れる仕掛け、目を引くデザイン

2024/03/05 14:00 更新会員限定


 ジュエリーメーカー・卸が、その技術力を背景にした特色ある新作を出している。伝統工芸との協業や、複数使いできる仕掛けの商品など、目を引き、語れるアイテムが増えている。

(中村維)

 山森製鎖は、全て貴金属でできた「山森水引」を開発、ジュエリーのコレクションとオブジェを発表した。加賀水引の老舗、津田水引折型の監修のもと、2年がかりでその製法、質感を追求。細い線状にした18Kやシルバーを複数本より合わせ、手作業で作る。淡路結びの5連ブレスレット(参考小売価格税込み16万50円)、淡路結びのピアス(8万3820円)、玉結びのピアス(7万9420円)など、伝統的な水引のモチーフをあしらったアイテムが揃う。これらをベースにしたOEM(相手先ブランドによる生産)のほか、卸販売も視野に入れている。水引は、クラフト好きの間でコミュニティーができており、初披露した国際宝飾展会場では人気水引作家との協業アイテムの展示や、ワークショップも実施した。津田水引折型のウェブサイトでは素材売りも行い、BtoC(企業対消費者取引)での広がりにも期待を寄せる。

「山森水引」

 桑山は、様々な仕掛けや視覚効果で驚きを感じさせる新作を数多く出した。スクエアフォルムの18Kリングが三つ連なったアイテム(37万6000円)は、折り畳むと3連の重ね付け風になる。展示会では、同様に可動することでサイズやアイテムが変化したり、複数通りに使い方ができるアイテムへの反応が良かったほか、1ミリ幅のカットリング、カットボールにエポキシを施したパーツのアッセンブリー製品なども支持を得た。

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