寛斎スーパースタジオが「カンサイマン」を発表 桐生の技で“婆娑羅”を表現

2025/01/22 06:28 更新NEW!


コレクションはジャケットが中心

 山本寛斎の哲学とクリエイションを継承する寛斎スーパースタジオは、群馬県桐生市の職人と共同で創り上げるブランド「カンサイマン」を1月22日にパリで発表する。

 「わび・さび」とは対照的な日本の精神文化である「婆娑羅(ばさら)」は極められた美しさの中に宿る反逆の精神の象徴。過去をたどらず常に新しい試みに挑戦し婆娑羅の精神を体現した。極上の日本の技術とアートが交錯するジャケットを中心としたコレクションを提案する。

 アイテムのほぼ全ての素材(ジャージー、ベルベットを除く)、縫製・加工は、1960年代以降、日本のモードを支えてきた桐生の職人が手掛けた。1000年以上前から絹織物の産地として知られた桐生は、織り・編み・染め・刺繍・縫製・加工といった衣服の製造に関わる産業が約2キロ四方に集積した世界的にも稀有(けう)な場所だ。

 現在、多くの繊維の産地と同じく、桐生の繊維産業も深刻な状況にある一方で、日本の伝統や精神性、クラフトマンシップが海外からの共感と高い評価を受けている。同社は小さな力ながら、このすれ違う二つの線をつなげる活動を始めた。横振り刺繍の伝統工芸士の大澤紀代美氏をはじめとした桐生のクラフトマンシップとクリエイションチームによって生み出されるカンサイマンを世界に向けて発信し、桐生の産業と技術を未来につなげる一助になることを目標とする。



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