音を視覚化して作るファッションアイテム――今夏に設立したノクターブ(東京、安藤コウ代表)は、曲のリズムや音階をストライプ柄のアパレル製品へと変換するシステム「ストライプトラック」を開発した。
きっかけは、環境音などの制作に携わる安藤代表が10年ほど前に考えた「音階を見える形で表現して音を着る」というアイデア。「イン」を手掛けるファッションデザイナーの印致聖氏や3D技術を専門にする李在龍氏などの友人と「部活的に集まり、意見を出し合って完成させた」。
音階には色調が存在していることに着目して12色のストライプ柄を作る。AI(人工知能)に曲にまつわる情報を取り込み絵画を生成、そこから12色を抽出、曲から波形を生成し、ストライプ柄に置き換える。
今回はベートーベンの「歓喜の歌」「交響曲第5番『運命』第1楽章」など4曲でセーターを作った。「音を編む、編曲という共通点を生かした」という。リピートがないストライプ柄で、印氏の協力で国内生産した。12月1日まで東京・日本橋のアートホテルBnA_WALLで展示会を開いている。