染色・プリント加工の黒沼染工場(東京)は、自社ブランド「クロエド」事業を人材育成の場として活用している。主にフィットネス向けアパレルを展開するが、企画において基本NGはない。〝とりあえず作ってみる〟の姿勢で従業員の「やってみたい」を実現する。
(小坂麻里子)
受け身から転換
クロエドは創業100周年となる約7年前に立ち上げた自社アパレルブランド。ただ、単に売り上げ、利益を得るためのファクトリーブランドではない。「従業員が染色技術を発表する場」を創出するのがブランドコンセプトの一つ。背景にあるのは、「大事なのはもうけじゃない」という黒沼公雄社長の考え方だ。
受け身になりがちな染色加工業において、自社ブランドを通じて社員が染色技術に磨きをかけることで、もっと自社技術をアピール出来るようにしたかった。