専門店、百貨店販路のレディスブランド21年夏物は、ファッションの楽しさを伝える明るい気分の色柄やディテールテクニックの商品が好評だ。9月に行った春向け展示会でそうしたデザインの反応が良く、夏向けでさらに強化するブランドが多い。
セラビの「クオリー」の夏向け一番人気は、胸にコード刺繍でスクエアの面を描き、重ねてブランド名の刺繍も入れたTシャツだ。手仕事が目を引く。プリントスカートの生地をバイアスにカットしたテープを使ったコード刺繍なので、セットで着るとおしゃれ。合わせて提案し、客単価もアップできそう。単品でもほかとは違うスペシャルな商品を出そうと、チュールプリーツのティアードを身頃に飾ったTシャツも作った。「機能性とあっさりしたデザインが市場に増えているから、デコで差別化したい」とデザイナー。9月展はプリントものの受注が良かったことから自信を得た。盛夏は濃いめのアース系の色も出す。