日本市場に本格上陸してから3年余りとなる合成ダイヤモンド。大手企業も一部で取り扱いを始めたり、合成ダイヤモンドのみを扱うジュエリーブランドが立ち上がったりと、少しずつ裾野が広がってきた。
170超のサプライヤーが出品
そんななか、ニューヨーク発で20年にスタートした「LGディール」は、ジュエリー企業向けに合成ダイヤモンドルース(裸石)を販売するグローバルのBtoB(企業間取引)プラットフォームだ。
サプライヤーがプラットフォームに登録して自社在庫をアップロード。バイヤーは豊富な合成ダイヤモンド在庫から、希望のカットや価格、グレードのルースを一括検索し、購入できる。いちクリエイターでも気軽にアクセスでき、おおよその相場感がつかめるのも魅力だ。現在、各国から170超のサプライヤーによる14万ピース以上の合成ダイヤモンドがアップされ、関連アプリもある。グローバルでのバイヤー登録者数は500超。
LGディールを立ち上げたのは、合成ダイヤモンド業界で10年以上のキャリアを持つドミトリー・セムチェンコ氏と、IT業界出身のマキシム・グラゴレフ氏。現在、市場の大きな北米を中心に、日本円にして月間で約2億円規模の流通総額があるとする。
「昨年くらいから、アジア圏での合成ダイヤモンド市場も成長している。日本も拡大する可能性が高い」(LGディール東アジア統括伊藤拓也氏)として、日本や中国のバイヤーに向けたサポートを始めた。
日本向け代行サービスも
特に日本では、サイトの日本語化に加え、「これまで海外から直接ダイヤモンドを買い付けたことがない人も多く、送金の仕方が分からないというケースがある」(伊藤氏)とし、日本グロウンダイヤモンド協会を通じての購入代行サービス(有料)を提供している。サプライヤーとのコミュニケーションや輸入通関関連の手続きを代行している。また、グローバルでは今後エスクロー方式での入金も導入を検討している。