EC支援のメイキップ(東京、柄本真吾社長)は、同社のアパレルEC向けサイズレコメンドエンジン「ユニサイズ」に蓄積されたデータを活用した課題発見ツール「ユニサイズDX」で、新サービス「HERO分析」の提供を開始する。ECサイトの新規ユーザーがリピーターになるきっかけになる商品「HEROプロダクト」を割り出すもの。それを販売戦略に活用することで「LTV(顧客生涯価値)の最大化」が狙える。
EC事業者に対しKPI(重要業績評価指標)と「HEROプロダクト」の二つのリポートを提供する。ユーザーをリピーターと再購入に至らなかった単発購入ユーザーに分けてデータ分析し、LTVや平均購入単価、購入回数をリポートすることで、KPIの改善計画を立てやすくする。またAI(人工知能)で過去に販売されたHEROプロダクトを可視化。復刻や定番化アイテムの候補の発見や、販売中のものからHEROプロダクトになる可能性の高い商品をリポートする。導入した事業者は、リピーターになる可能性の高い商品をユーザーに推奨することで、ファンの獲得を効果的に行える。販促予算の一部をHEROプロダクトの訴求にシフトすれば、シーズン売り上げの確保と次シーズンにつながる中長期的戦略構築も可能になる。
「何を買った人がリピーターになるのかという着眼点でデータ分析することで、ブランドのアイデンティティーや強みの発見と理解につながる」と柄本社長。「LTVの重要性は認知されつつあるが、分析ツールが十分に揃っておらず、多くの企業で対策が取りにくいというのが現状」として、同サービスを提供することにした。
データ分析は洋服以外の雑貨などに対象を広げることができ、POS(販売時点情報管理)や過去数年単位のECデータとの連携もできる。ユーザーの体形データや、ECサイトでの試着行動データ、購入データなどを活用する。