道の駅によく立ち寄る。特に初めての施設を見かけるとつい訪れてしまうが、どこもにぎわっている。先日、休憩しに寄った所は、経験がないほど混雑していた。物販レジ、食堂、ソフトクリームのテイクアウトともに長蛇の列だった。
インターチェンジに近い新しい施設だからだろう。そう思って調べると開業は3年以上前。混雑が続いているため今春、駐車場を約100台分増設していた。屋上広場があり、隣接地にJAファーマーズマーケット(直売所)もあったが、基本的な施設構成は他とそう変わらない。試飲、試食がふんだんにあったのが特徴だろうか。
道の駅の基本コンセプトは「地域とともにつくる個性豊かなにぎわいの場」。休憩、情報発信、地域連携の三つの機能を備えた施設として、93年4月に103駅が初回登録された。施設は増え続け、25年は6月に新規登録10、登録取り消し2で、1230施設となった。
国土交通省によれば「通過する道路利用者のサービス提供の場」だった第1ステージから「目的地」化を経て、現在は第3ステージの「地方創生・観光を加速する拠点」を目指している。地元産品を利用した加工食品が格段に増え、温浴施設やキャンプ場の併設など機能も進化してきた。にぎわいが薄れた地方の〝街の駅(中心市街地)〟とは対照的に、業態開発が進んでいる。