日本の近現代史でしばしば指摘されるのが、約40年で国の形が大きく変わるという「40年周期説」だ。明治維新が1868年。富国強兵を進め、1905年の日露戦争で勝利した後は、帝国主義国家の道を突き進んでいく。その結果、1945年に第2次世界大戦で敗れ、日本中が焦土と化した。
戦後復興への努力を積み重ね、85年にプラザ合意を迎え、歴史的な円高が始まる。数年間はバブル経済に踊り、繁栄を謳歌(おうか)した。あれからまた、40年近くが過ぎた。何が起きても驚かないくらいの世の中だが、大きな時代変化の真っただ中にいるのは感じる。武力で物事を解決しようとする動き、将来像がまだ見えないAI(人工知能)時代の到来など、不透明感は増すばかりだ。
40年説は偶然の一致では無いのだろう。20、30代で大変革を経験した人たちも40年経てば、大半が社会の第一線から退く。次の世代は知識として分かっていても、リアルな記憶が無い分、様々な反省を生かすのは簡単なことではない。
明日は第2次世界大戦から81年目の終戦記念日。戦争体験者は少なくなり、著しい経済成長を知る人たちも、年々企業から去っていく。40年後の社会がどう変わるか。想像は難しい。ただ、後世の人に「あの時彼らは何をやっていたのか」と怒られないよう、少しでも良い遺産を積み上げていきたい。
