水着のミューラーン18年9月期 消化率は70%台後半

2018/11/09 11:00 更新


 「ピーク&パイン」「リベーチェ」など水着・リゾートウェアの製造小売業、ミューラーン(東京)の18年9月期の売上高は前期比1%増の18億7000万円だった。指標とする消化率は、売り上げ増と仕入れの抑制の成果で2ポイント改善し、70%台後半で着地した。目標の80%には届かなかったが、17年9月期は〝(消化率が下がり、勝負は)ドロー〟と評価した三浦誠巳社長は、「台風や地震の影響があった厳しい中だが、前期は勝ち」とした。

(壁田知佳子)

【関連記事】注目のオトナ水着 トレンドよりも体形をきれいに

 前々期に20%減と不振だった基幹ブランドのピーク&パインは10%増。商品企画力が高まり、ハイネックやオフショルダーのビキニ、ワンピースなど売り上げトップが毎週入れ替わるほどヒット商品が多く出た。西銀座は1億5000万円(16%増)、渋谷109は1億円(8%増)、名古屋パルコ8000万円(28%増)など、主力店が売り上げをリードした。

「ピーク&パイン」売り上げ2位は18年夏のポスタービジュアルに使われた赤のオフショルダービキニ

 大人女性向けのリベーチェは出店を絞り込み、2%増。アトレ恵比寿は前年の2倍を売り、阪急うめだ本店は8%増。初出店の玉川高島屋SCや藤井大丸は計画を上回った。30代後半~60代のリゾートに長く滞在する大人客が多く、客単価はピーク&パインの2倍の約3万円。ビーチでの朝ヨガから、昼に着る水着、夜の食事のときのリゾート服と、リゾートシーンの1日に必要なアイテムのまとめ買いが多い。リゾートライフスタイルに沿った商品提案をするため、今期はピーク&パインとリベーチェで、ヨガなどアクティブなシーンに広く活用できる「スポーツウェアとリゾートウェアの間」を狙ったアクティブスタイルウェアを強化する。秋冬の売り上げを押し上げるカテゴリーとしても期待する。

「ピーク&パイン」18年売り上げ3位はストラッピーオフショルダービキニ。ハイライズデニムショートパンツもヒット

 前々期並みにとどまったメンズは、大人世代が獲得しきれなかった反省から今期、コロンビアの水着ブランド「オンダデマール」を導入する。同社にとってメンズのインポートブランド導入は初めて。水着ボトムや羽織りシャツなど単品で2万円前後。既存のメンズ「デフィリアスオム」はピーク&パイン、オンダデマールはリベーチェと対象年代別に販売先をすみ分ける。

 前期に苦戦したヤングのセクシー系水着「デフィリアス」は今期、大人向け水着・リゾートウェアブランドへと刷新する。対象はリベーチェよりも若い20代後半~30代とし、ピーク&パインショップで販売する。これまでピーク&パインで大人向けの品揃えとしてリベーチェの一部商品を販売してきたが、今後はピーク&パインでリベーチェの販売はやめ、すみ分けを明確にする。

 今期は売り上げは「目安として」18億円、消化率80%を目指す。出店は前期(47店)とほぼ同じ、常設と期間限定店の合計で40~50を計画する。

「ピーク&パイン」18年の売り上げトップはレースのハイネックビキニ+ショートパンツ


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事