故郷の静岡県焼津市は遠洋漁業が盛んな街。親族にも船乗りがいて、豪州や南アフリカなど寄港するたびに彼らが買ってきた現地の土産物が自分の家にもたくさんありました。そんな環境ですから小さい頃から外国への憧れが強く、自分も船乗りになるんだと漠然と思っていました。高校は県立の焼津水産高校に進み、卒業後は三級海技士の免状を取得できる同校の専攻科に進みました。
社会人になると漁船ではなく中国への貨物船に乗りました。が、「ちょっと違うな」と感じて半年ほどで辞めました。当時は刺激に満ちた毎日を送りたいと思っていましたから。その後、自動車部品の会社や海産物問屋で働いてお金をため、25歳ごろにアパレルの仕事で起業しました。
実は、親族の中に「ステューシー」を日本に持ってきた人がいて、自分も高校生の頃から身につけていました。彼はサーフショップを経営し、1カ月ほど海外に行っては商品の仕入れをしていて、そこでショーン・ステューシーに出会い仲良くなったのです。
高校生の頃からそんな様子を間近で見てワクワクしていたのですが、アパレルなんて自分には出来ないと思っていました。でも、会社員になっていろんな仕事をするうちに、「やっぱりファッションが好きだ」と気付いて。
起業した時にフランチャイズでステューシーの日本2号店を任されました。それがスタージョイナスの始まりです。
（スタージョイナス社長）
◇
「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
