パルG今期、過去最高の出店計画

2015/04/16 05:40 更新


 パルグループは今期(16年2月期)、過去最高となる出店を見込む。13、14年度とこれまでで最高の年間121店を出したが、今期はそれを上回るペースで出店を決めている。一方で、今年1月にはシンガポールに海外販売をにらんだ新会社パルホールディングス(資本金約800万円、井上隆太代表)を設立。これまで慎重だった海外事業を16年頃から本格化していく計画だ。

 出店については、「相手のある話なので自然体で」をスタンスとしているが、すでに今期中に決定している出店が80店ある。前年の同時期には62店が決まっていて、最終的に通期で121店を出店したことから、今期は「過去最高を更新する」見通しだ。新規に開業するSCの引き合いが中心で、1施設に5店近くを出すケースも出てくると言う。

 14年12月に子会社が立ち上げた「コロニー2139」は今年中に4店目の出店が確定しているほか、主力の「チャオパニック」は11月に原宿店を業態変更・大幅増床し、「新しいアメカジにトライしていく」計画だ。

 店舗数が増えれば、比例して店頭スタッフの量と質も必要になる。人材確保が難しい状況下だが、今春に271人を新卒採用したのに加え、「少しずつ時給を上げるなどの工夫をしていく」考えだ。今期から1%のベアも実現した。さらに客数アップに向けて、「現場力を高めよう」と社内に呼びかけ、様々なことに着手している。その一つが、合格すれば手当の付く社内販売士制度の内容を見直し、受験率・取得率を上げていくこと。スタッフの士気アップを期待する。

 シンガポールに設けた新会社は、海外販売を前提とした統括会社。これまで海外事業には慎重な姿勢だったが、「インバウンド(訪日外国人)の購買力のすごさを実感して、そのエネルギーを海外でも吸収したい」と動きを早めることになった。



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