服を直接染める〝製品染め〟の受注が拡大している。テレワークの広がりなどでリラックスしたスタイルへの関心が高まり、ビンテージ感を出す製品染めが増えた。サステイナブル(持続可能性)の観点から衣類の染め直しや在庫の再利用にも活用され、中国の環境規制やコロナ禍による生産の国内回帰も背景と見られる。
(三冨裕騎)
着古した雰囲気
カジュアル関連の洗い加工、染工場が集まる岡山県倉敷市の児島地域では、製品染めへの依頼の多さが聞かれた。染色やジーンズ洗い加工を手掛ける晃立は、夏ごろからその受注が拡大。秋冬向けには硫化染めなどでアタリを付けたビンテージ感のある仕上がりにしたものが多く、春夏向けには草木染がサステイナブルの切り口で注目された。ジーンズ洗い加工や製品OEM(相手先ブランドによる生産)などを手掛けるフーヴァルも、顔料染めなどで着古したような雰囲気を出すカットソーアイテムが今年は多いという。
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