「サイコバニー」今春日本で12店をオープン

2017/04/26 06:30 更新


 17年春夏から伊藤忠商事が日本でのマスターライセンス権を取得し、ジョイックスコーポレーションがアパレルの事業展開を開始した米のメンズアパレルブランド「サイコバニー」。今春は路面店2店を含む計12店をオープンし、5年後30店の目標に向け、順調なスタートを切った。

 米国で同ブランドを手掛けるRG2の共同CEO(最高経営責任者)であるロバート・ゴドレー、ロバート・ゴールドマン両氏がこのほど来日し、日本での手応えをはじめ、ブランドの魅力、今後の方針などについて語った。

(小畔能貴)

■“共鳴”もっと増やせる

 ――日本で店舗をオープンしての感触は。

 ゴールドマン 店舗を回ってみていいと感じたのは、阪急メンズ東京や渋谷店です。阪急メンズ東京ではドレスシャツやネクタイなどフォーマル寄りが売れていますし、渋谷ではフォーマルからカジュアルまで動きがあり、両方をカバーできるブランドの強みも出ています。ブランドに共鳴してくれる人をこれからもっと増やせるでしょう。

 ゴドレー 渋谷と同じく京都の路面店でも、インパクトのあるブランドのトレードマークに関心を示してくれる人が少なくないと聞きました。そして、Tシャツのクオリティーも評価されて購入につながっているそうです。ブランドとしてはポロシャツやネクタイの品質にも自信があります。いろんなファッションを経験した人が、このブランドを自由に取り入れて楽しんでくれるなど、期待通りの反応です。

 ――サイコバニーの特徴や魅力は。

 ゴドレー 05年、ニューヨークでネクタイからスタートしたブランドということもあって、品質を重視しています。ラビットとスカルを組み合わせたトレードマークにあるように、正反対の要素を持つ非常にユニークな切り口も持っています。米国では10年近く20~30%増で伸び続けており、そのシンボルから秘密結社のようなとらえ方をして楽しんでくれる人もいます。

 好き嫌いは分かれるのですが、このブランドを選ぶことがクールだと感じてくれる人もいます。こうしたブランドの個性をしっかりと伝える意味でも、日本で路面店を持つことは大変重要です。自由度の高さを生かして今後は様々な仕掛けにも期待しています。

ゴドレー氏(左)とゴールドマン氏

■アジアでは日本を優先 

――今後の目標は。

 ゴドレー ブランドとしては今後、皮革製品などへアイテムを広げる可能性もありますが、今は基盤であるクロージング(洋服)をもっとしっかりさせる段階です。ゴルフ向けが支持されていますが、他のスポーツ向けにも広げられたら、という考えもあります。レディスは一部提案していますが、今のところ本格化は考えていません。

 ゴールドマン 米国や日本以外にも、欧州などへ販売していますが、最も重要な国は米国と日本です。アジアには日本以外にも大きなマーケットを持つ国がありますが、消費者がブランドの魅力をきちんと理解してくれる日本を優先します。ファッションのセンスやレベルが非常に高い国ですが、市場を良く知る2社と協力して成長を目指します。

今春、京都にオープンした路面店


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