レッドリバー、純国産ジーンズ好評

2015/05/29 06:55 更新


 レデイスカジュアルウエアメーカーのレッドリバー(岡山県倉敷市、荻野和英社長)の武器は、素材・加工・縫製まで一貫した純国産の物作り、3次元CADによる独自パターンと様々な加工を組み合わせた着用感の良さだ。40代女性をターゲットにしたジーンズ「レッドリバー」は今月、一部の都心百貨店で前年同月比30%増の売れ行きを見せた。「Jクオリティー認証」も取得し、もう一段の拡販をめざす。

レッドリバー荻野社長
レッドリバー荻野社長

 61年の創業。80年代後半に縫製の難しかったフォーウエーストレッチパンツで一世を風靡(ふうび)した。問屋、通信販売向けを伸ばし、ピーク時は年商10億円を超えた。その後、輸入品の攻勢のなかで規模が縮小したが、国産で付加価値の高いベターゾーン向けに特化し、販路も百貨店向け、高級通販、婦人服専門店中心に切り替えている。現在の社員は24人、本社工場は本縫いミシン30台、特殊ミシン20台、プロジェクターや3次元CADなどを持つ。

 3次元パターンのパンツ・ジーンズは、ミセスの微妙な体形変化に合わせて、はき心地にこだわった商品。10年以上前から荻野社長が研究してきた成果を生かした。素材は、国内紡績の超長綿スラブヤーンを使ったストレッチ生地などを活用、織布や後加工も地元のメーカーと連携する。

着用感・はき心地の良さを考慮した「レッドリバー」
着用感・はき心地の良さを考慮した「レッドリバー」

 価格は1万2000~1万5000円。商品特徴や希少性が評価され、インバウンド(訪日外国人)需要も目立ってきた。「売り場面積や販売員数などを考えれば、NBに引けをとらない局面も出てきた」と荻野社長は言う。

 Jクオリティーは現在、企画・販売・縫製での単独企業認証だが、協業する織布メーカー、染色加工場にも認証を呼びかけ、第2段階であるロゴマーク使用へと進めたい考え。早ければ8月中に具体化する。

 当面は、百貨店主に常設店および期間限定型の販売で実績を固めていく。次のステップとしては、この間期間限定で開催してきた素材とパターンを組み合わせたオーダーメードジーンズ売り場の確立をめざす。



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