レディスプレタメーカーのベラ(東京)は顧客へのきめ細かな対応を続け、ファンの拡大や専門店の販売促進につなげている。専門店に商品を納入したら終わりではなく、サイズが少し合わないが商品を気に入って着たいと思ってくれる顧客からのお直しのニーズなどに応えている。
メーンブランド「ベラ」のサイズは9、11号で、スーツやジャケット、スカートは5~15㌢ほどのサイズ直しが可能。スーツやジャケットは肩はそのままに脇と腕部分に生地を加える。スカートは身頃を入れ替える。取引先専門店からは1カ月に10着ほどの依頼があり、10日ほどの納期で対応している。お直し代は約2万円。
7号程度の小さいサイズへの変更も受けているが、サイズを増やす考えはない。「美しく見えるシルエットで着心地の良さを追求している」ため9、11号が基本。シルエットを変えないように改めてパターンを引き直して工場にお直しを依頼する。手間がかかるが、「ブランドのイメージを保ちながら、お直し代を支払っても気に入った商品を着たいという顧客の思いに応える」。
特徴のある襟や高級インポート素材が多いため、クリーニング店からの問い合わせにも丁寧に応え、プレス企業を紹介することも。こうしたことができるのは国内生産で信頼できる工場と取り組んでいるからだ。専門店はお直しの説明などで顧客とのコミュニケーションを深めることができて、販売数も増えているという。