武道具製造・販売のタネイ(愛知県豊川市)が作った、刺し子織りのバッグブランド「サシッコ」が根強い人気を博している。10年にブランドを始め、期間限定店などで認知を広げた。現在の自社商品の卸先は150社に上り、30代以上の女性を中心にリピーターが相次ぐ。大手セレクトショップとの協業商品も手掛け、若者からの注目も集める。
(森田桃子)
刺し子は、綿布を重ね合わせて、細かい差し縫いを手で施したもの。刺し子織りは刺し子を機械で再現し織り上げた生地だ。丈夫で軽く、洗濯もできる。表面の凹凸で衝撃吸収力もあり、柔道着の生地として親しまれてきた。同ブランドは刺し子織りを使ったトートやショルダー、リュックなどを展開する。
職人のアイデア
同社は1921年に刺し子織りの機屋として創業。その後武道具の製造に転換し、以降100年にわたり、丈夫さや着心地にこだわる三河木綿100%の柔道着や剣道着などを手掛けてきた。