過剰生産や廃棄が問題になっているアパレル業界にあって、アパレル在庫の二次流通マーケットが注目されている。特にコロナ禍もあって在宅率が高まり、主婦など個人バイヤーが仕入れて、メルカリなどで販売するケースが大幅に増えた。この市場に注目した企業は、アパレルの新しいマーケットが成立しており、今後も成長が見込めると踏んでいる。
(古川富雄)
在宅、スマホで完結
ウィファブリック(大阪市)のアパレル在庫卸売り・仕入れサイト「スマセル」は当初、出品、バイヤーとも比較的規模の大きい企業の参加を想定していた。17年に立ち上げ、出品企業、バイヤーとも登録が増えていたが、昨年9月からバイヤーは主婦など個人バイヤーをメインターゲットに変えた。メルカリやラクマでの販売に慣れている人はスマセルを使い、スマートフォンで完結することにも抵抗がないと考えた。
バイヤーはこのところ毎月数千人規模で増え、現在は約3万人。約8割が個人バイヤーだ。個人バイヤーで最も多いのが25~45歳の主婦。子育て、家事の空いた時間に小遣い稼ぎする感覚で入ってくる。インスタライブで集客し、メルカリなどに誘導して売る人も多い。地域の専門店と変わらないくらい売り上げる人もいるという。
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