インクジェットヘッド、インク、プリンター本体、ソフトウェアとすべてを自製化することでアパレル向けに完成度を高めたセーレンのデジタルプロダクションシステム「ビスコテックス」は、いよいよこれを活用したビジネスの拡大に挑む。従来のスクリーンプリントのようなロットの制約から解放され、多品種・少量生産、無在庫のメリットをアピールしようとした。
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ビスコの表現力が注目
ビスコテックスシステムを完成させたセーレンは福井県最大規模の工業団地、テクノポート福井(坂井市)にTPF事業所を設置し、90年にビスコテックス専用工場を開設した。TPF事業所開設に伴う巨額の支出は同社の夢の実現に向けた未来への投資であると同時に、これまでの染色委託加工との訣別という「背水の陣」(社長の山田英幸)の決意も込められていた。
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