レディス「セイタロウタムラ」 布に包まれているようなフォルムを表現

2025/05/19 11:00 更新NEW!


25年秋冬のポンチョコート

 レディスブランド「セイタロウタムラ」は、エスモード・ジャポン京都校でファッションを学んだ田村清太郎さんがデザインする。3年時にエスモード・パリのヌベルクチュール科へ留学し、「ケンタマツシゲ」などでインターンシップも経験した。帰国後、国内のアパレル企業でパタンナーとして働き、独立して22年春夏からスタートした。

 「空間を着る」をコンセプトに、人が着ることで生まれるなだらかなドレープや布に包まれているようなフォルムを表現する。ウールが好きで、ジャケットやコートを仕立てることが得意な田村さんの強みを生かすために、23年以降は秋冬物に絞って提案してきた。

 25年秋冬は「制限の彩」がテーマ。きものなど一見動きにくそうに見えるが、洗練されているデザインから着想を得た服が揃う。例えば斜めに流れるドレープが特徴のロングスカート。アウターはダブルフェイスのロングコートや、生地をまとっているようなフォルムにするために表面にウール・ナイロンの生地をたっぷりと使ったポンチョコートなどを出す。ロングスカートは、大津毛織と共同で開発した裏がレーヨン、表がウール・カシミヤ・ナイロンの丸編みをビーバー加工したぬめり感と光沢がある生地を使っている。中心価格はトップ3万~4万5000円、スカート3万~5万円、パンツ4万~5万5000円、ロングコート14万~16万円、ショートコート12万~13万円。

大津毛織と共同開発した生地を使ったロングスカート

 顧客からの要望もあり、26年から春夏物を再開する予定。これまでは主に個人客からの受注生産が中心だったが、今後はセレクトショップへの卸もしていきたい考えだ。



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