【上海支局】中国・上海市にある上海梅龍鎮伊勢丹が6月30日午後6時で営業を終了した。最終日は多くの客が買い物や記念撮影するなどにぎわった。
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最終日は朝から大雨だったが、閉店ごろには小やみとなった。最後の客が館から退出した午後7時前、正面玄関前で同店幹部が整列、名残り惜しむ人々にあいさつし、池田竜一董事総経理は「27年間ありがとうございました」と短い感謝の言葉で締めくくった。
同店は97年にフルライン型百貨店で開業し、27年にわたり日本式の品揃え・サービスを提供してきた。日本ブランドの品揃えが好評だったが、コロナ禍の数年前から近隣の商業開発による競合激化で集客力が低下し、家賃や人件費の高騰もあり業績が低迷し赤字だった。伊勢丹は天津市の仁恒伊勢丹のみになる。中国では百貨店の閉店・撤退が増加、百貨店ビジネスの厳しさを象徴している。