シーイン、香港上場に向け目論見書公開 成長鈍化が鮮明に

2026/08/03 18:00 更新NEW!


 ファストファッション通販「シーイン」を運営するシーイン・グローバル・ホールディングスは、香港証券取引所への新規株式公開(IPO)に向けた目論見書を公開した。同社が公式な財務情報を開示するのは今回が初めて。順調に進めば8月中の上場を目指す。

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 同社は米国や英国での上場も模索してきたが、各国規制当局との調整が難航し断念。今年に入り香港取引所への草案提出が報じられていたが、審査を通過し正式に目論見書が公開された形だ。予定通り上場すれば、香港市場の越境EC分野では最大級のIPO案件となる見通し。

 目論見書によると、25年12月期の売上高は418億ドル(約6兆6000億円)。22~25年の年平均成長率は14.2%に達したものの、25年12月期の前年比成長率は8.0%にとどまり、成長鈍化が鮮明になった。シーインの25年末時点のアクティブ顧客数は約2億7300万人、事業展開地域は約160市場に及ぶ。地域別売上高構成比は欧州35.4%、米国24.1%、その他地域40.5%。収益面でも悪化が目立つ。純利益は20億6400万ドル(約3250億円)で前年から4割近く減少した。26年第1四半期は9900万ドルの赤字に転落したことも判明した。

 背景には、米国が800ドル以下の輸入小包を対象とする少額貨物免税(デミニミス)制度を廃止した影響があり、米国事業の物流コストが上昇。対中国関税引き上げなどの影響で、収益を圧迫した。欧州でも中国発ECのビジネスモデルを狙い撃ちにした免税枠の撤廃と、新たな関税・手数料の徴収等が施行され、その影響がシーインの業績に影響した。

 上場で調達する資金は、AI(人工知能)など技術力の強化、ブランド認知度向上とグローバル展開の加速、企業責任(コーポレート・レスポンシビリティー)関連の取り組み、一般事業目的に充当する計画。上場後も創業者の許仰天(スカイ・シュー)氏がCEO(最高経営責任者)兼取締役会長を継続し、加重議決権(WVR)構造の下で経営権を維持する。

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