サンワード商会と大阪大 ハイブリッド触媒でヒトコロナウイルス99.9%を不活化

2020/11/19 06:27 更新


 アパレル製造販売などのサンワード商会(大阪市)と大阪大学産業科学研究所関野研究室は、ハイブリッド触媒のヒトコロナウイルスを使った感染阻害試験で、ウイルスの99.9%が不活化することを確認した。新型コロナウイルスにも効果が推測されるとして、アパレル製品、建物内装などへの利用を見込んでいる。

 ハイブリッド触媒は有機と無機を特殊な技術で合成した加工剤。サンワード商会の「ティオ・ティオプレミアム」加工として繊維製品に広く使われている。インフルエンザウイルスやネコカリシウイルスに対して抗ウイルス効果があると実証されていたが、共同研究ではヒトコロナウイルスに対する有効性の確認を目的とした。試験に用いたのは新型コロナウイルスと遺伝学的特徴が同じヒトコロナウイルス。試験機関は大阪大学発のベンチャー、ビズジーン。その結果99.9%が不活化することを確認し、新型コロナウイルスに対しての効果もあると推測されるという。ハイブリッド触媒は天然繊維、合成繊維とも糸、生地、製品段階で加工できる。電車やバスの車両内、病院やオフィスなどの内装にも使える。樹脂やフィルムにも加工できるよう研究を続けている。

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