帝人フロンティア、夏向けポリエステルを開発 光の反射で汗染みを見えにくく

2025/11/18 17:30 更新NEW!


「ファインハント」を使ったポロシャツ

 帝人フロンティアは、光の反射を利用して汗染みを見えにくくし、UV(紫外線)カットや防透性も備えたポリエステル「ファインハント」を開発した。近年長期化する夏の快適性向上を狙う。11月19、20日に福井産業会館で開かれる「北陸ヤーンフェア2025」で初披露する。

 ファインハントは、独自のポリマーコントロールと紡糸技術を応用。酸化チタンを含む特殊断面ポリマーを中心に配置した芯、鞘(さや)型のコンジュゲート構造で光の反射率を高める。水分が付着すると光の屈折率や透過率が変化するが、光を乱反射させることで屈折率や透過率の差を抑え、汗染みを目立ちにくくする。グレーやベージュなど、汗染みが出やすい色への効果もある。光の乱反射で紫外線や可視光線の透過も抑制し、UVカット性や防透性もある。加工剤不使用のため、効果が長時間持続する。

 一般衣料やカジュアル、ユニフォーム向けに原糸やテキスタイルで提案し、スポーツ用途にも広げる計画。売上高は26年度に5億円、29年度に15億円を目指す。



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