「技術の追求と、従業員が働きやすい職場作りが僕の使命」とは、つばさ製帽所(広島県福山市)代表取締役の河相翼さんだ。同社は、今では数少ない国産の染麦ブレード(細いテープ状の素材)で仕立てる帽子を強みにする。最近では20、30代も採用し、技術継承を進めている。
(関麻生衣)
父の技術継いで
19年に、父親が営んでいた帽子工場の製造部門を引き継ぐ形で創業した。きっかけは父親の他界だった。当時、河相さんはまだ30代で、日本真田帽子(神戸市)でキャリアを積んでいた。引き継いだ製造部門は赤字だったが、技術は高い。そこで働く従業員の仕事やミシンなど製造機器、帽子を作る知識といった資産を残したいと考えた。現在、母親を含め3人が父親の企業からの従業員で、半数を占める。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!