《視点》変わる当たり前

2025/03/13 06:23 更新


 イオンが01年に24色のランドセルを発売したことで多色化が始まった。だが、記者が小学校に入学した07年当時は男の子は黒、女の子は赤がまだ主流だったと記憶している。現在も、子供たちの中には「自分だけの色を持ちたいが、人と違い過ぎるものは持ちたくない」心理が根強いと聞く。

 ただ、25年に小学校に入学する子供のランドセルの人気色は男の子は黒とネイビー、女の子はパープル、ピンク、水色系が多く挙がった。男女ともにコンビカラーも人気だった。20年近く経ち、色に関しては多様化が浸透したようだ。

 形状はどうか。イオンは25年向けから開口部をファスナーにした新形状のランドセルを発売したが、売り場ではまだ素通りされることが多いという。近年増えている布製のものも、かぶせを合成皮革にして従来のデザインに近付けている商品が目立つ。

 これまでの形状が選ばれる傾向はまだ強いようだ。しかし、色と同様に時が経てば、形も多様化が進むかもしれない。遠くない将来には、形に関係なく通学バッグを選ぶことも当たり前になっているかもしれない。

(朗)



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