ワコール 皆川明氏ディレクション「京の温所」2軒目開業

2018/08/02 11:00 更新


 ワコールが新規事業として、京町家を宿泊施設にリノベーションする「京の温所(おんどころ)」。2軒目となる釜座二条(かまんざにじょう)の施設が1日オープンした。「ミナ・ペルホネン」デザイナーの皆川明氏がディレクションを、建築家・家具デザイナーの中村好文氏が設計を担当した。

 延べ床面積82平方メートルのこぢんまりした2階建てだが、築150年の梁(はり)を生かした天井、古木の残る中庭、高野槙(こうやまき)の香る風呂など、木のぬくもりを生かした京町家の雰囲気を残す。「帰った時にほっとする家」を目指した一方で、床暖房、ウォーキングクローゼット、自炊用に冷蔵庫や食器類の完備したキッチン、洗濯機、200冊の蔵書を納めたライブラリーなど、宿泊客の利便性も重視した。ベンチシートや引き戸にはミナ・ペルホネンの素材がさりげなく使われている。

天井の梁を生かした寝室

 京の温所は4月に京都市左京区岡崎に1軒目が開業。3、4軒目は18年11月、19年2月に御所南エリアにオープン予定で、5軒目も西陣エリアで内定している。22年までに50軒程度を開設する予定だが、立地、耐久性、オーナーの意向などを確認、近隣住民の理解を得る説明会など地場企業としての信用を守りながら着実に増やしていく方針。釜座二条は公式サイトなどで予約し、ワコール新京都ビルでチェックインする。定員は4人で、料金は一棟6万~10万円。

釜座二条の外観
中庭とライブラリー


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