データ分析ツール「AIアナリスト」を提供するWACUL(ワカル、東京)はアプリで売り上げを伸ばすベストプラクティスを発表した。アプリプラットフォーム「ヤプリ」のデータを基に32種のECアプリのプッシュ通知について横断分析した。
研究リポートによると、ECアプリのプッシュ通知は1回当たりの購入率は平均0.28%、中央値は0.1%、1000通配信で1~3人が購入する。特に「ポイント付与」「クーポン」などの金銭メリットを提示する通知の購入率は0.13%と高く、「商品紹介」は0.09%、「お役立ち情報」は0.08%とやや下がる。
プッシュ通知で利益を伸ばすには、配信は週3回、商品紹介・お役立ちページを活用しながら、うち1、2回で金銭メリットを訴求するのがお勧めという。また、「誕生日クーポン配布」「8・9・17時配信」も有効だ。
一方、インストール1カ月で購入しなかったユーザーはその後、何かを購入する確率は6.8%しかない。1回でも購入があれば追加購入は35.6%、2回以上購入なら50%超に高まる。
また、商品が気軽に実店舗でも購入できる場合は、アプリでチェックして実店舗で購入するケースがあるため、アプリ単体での成果を測るのは誤る可能性が高いと指摘している。
共同研究は、ECアプリ32種、81万人の行動、3500のプッシュ通知データを分析した。リポート全文はワカルのウェブサイトのラボページに掲載している。