八木通商の八木雄三社長 強さの源泉・伊産地救う

2020/06/23 06:30 更新有料会員限定


八木雄三八木通商社長

 新型コロナウイルスの感染拡大はアパレル・小売企業を顧客に持つ繊維商社にとっても大きな痛手だ。国内外で有力ブランドを運営する八木通商も同様だが、いつも時代を読んで先手を打ってきた。「過剰債務型経済だから何が起こっても不思議ではない」として自社ビルを売却するなど数年前から手元資産を増やし、財務体質も強めてきた。希代の勝負師である八木雄三社長に、コロナ禍をどう克服し成長につなげるのか聞いた。

(高田淳史)

 前期は「モンクレール」「バブアー」が引っ張り増収だが、最後コロナで利益が落ち込んだ。休業明けはそれほど悪くはないが、春物が飛び、夏物は売れても知れている。第2波が来るまでにどれだけ秋冬物を売るかが勝負だ。売り上げが大きく減り、今・来期は大きな損失が出るだろう。ブランドビジネスはコストがかかるからね。コロナで負ったダメージを修復するのに大変な手間と時間、コストがかかる。まずはインポート事業で、ブランドビジネスの強さの源泉であるイタリアの産地・工場を救う。

日本社に心動かず

 八木通のインポート事業は良い商品を輸入するだけではない。靴だと良い工場と密な関係を築き、そこの作風を生かして日本人の足に合う木型を作り、そこに顧客ニーズを加えて商品として手渡す。そのMD力があるから売れるのだ。いいメーカーを救済するだけでなく、もっと良い商品が作れるよう、出資も含めて関係を深めろと指示を出した。

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