ベビー・キッズの雑貨や服を製造・販売するヨム(東京)は、運営するフォトスタジオ「スタジオ・マールマール」で高級子供服ラインを立ち上げた。手編みのニットウェアが主力の「ピリングス」(村上亮太デザイナー)と協業し、税込み99万円のスーツなどがある。
撮影用オリジナル衣装の販売も狙い立ち上げた。ファーストコレクション「スタジオ・マールマール・バイ・ピリングス」はドレス2型、スーツ2型、帽子2型。ウェアは90~130センチの5サイズで、価格はサイズ別に2段階あり44万~99万円。帽子はS、Mサイズで5万~6万円台。
ドレスはピリングスの生産背景を使ったかぎ針編みだ。「マールマール」で人気の円形のスタイ(よだれかけ)から着想した付け襟とトップ、スカートのセットがある。ピリングスのアーカイブを元に、赤い花のモチーフを散りばめたレース模様のワンピースもある。
スーツはいずれもスリーピースとシャツのセットだ。〝かっこいい〟存在のアメ車をシルクサテンのアップリケにして、ジャケットやパンツに総柄のようにあしらった。花のワンピースに合わせ、チューリップのアップリケを施したデザインもある。
通常ミシンを使うところをあえて手縫いにするなど、手作業にこだわった。村上さんは初めて子供服をデザインし、「手仕事は無駄にも思えるが温かさがある。子供にこそ感じてほしい」と話す。
百貨店の外商イベントや9月15日からスタジオで各限定20着の受注販売を始め、顧客の在日中国人らに売れた。撮影時の貸衣装は11月上旬に予約開始予定。ヨムの高橋道代代表取締役Co-CEO(共同最高経営責任者)は「ファッションの原体験を提供したい。新たなデザイナーとの協業も検討したい」と話した。